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まえがき(抜粋)

キリスト者の読者へ

 私は常に2つのことを困難であるとみなしてきた。1つは、悪人を悲しませること、もう1つは敬虔な人々を喜ばせることである。敬虔な人々の落胆は、二重の泉からわき上がる。それは、彼らの内なる慰めが暗くなるためか、彼らの外的な慰めがかき乱されるためである。こうした双方のわずらいを治療するために私は、以下の論考を公にしたいと思う。私の望みは、これが神の祝福によって、彼らの意気消沈した心を引き上げ、より喜びに満ちたものの見方をさせるようになることである。彼らには、時おり、この《強壮剤》を少量ずつ服用してほしいと思う。《神を愛する人々のためには、すべてのことが働いて益となる》[新改訳聖書欄外訳]。いかなることが起ころうとも、敬虔な人々が害されることはないと知るのは、慰められることである。だが、彼らの身に起こる《すべての》事がらが彼らの益となること、彼らの受ける苦難が祝福に変えられること、患難の雨が彼らのしなびつつある恵みの根を潤し、より生き生きと成長させることを確証させられるのは、彼らの心をあふれるばかりの喜びで満たすであろう。


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