キリスト者生活において勝利するにはどうすればいいでしょうか？
聖書には7つの指針が定められています。
1. 出発点を正しく選ぶこと。ヨハ1:12は、何が正しい出発点であるかを示しています。「しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった」。
キリストを、あなたの罪のために死んでくださった、あなたの救い主として受け入れなさい。彼があなたの罪の代価をことごとく支払ってくださったという事実に信頼しなさい。「神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私たちが、この方にあって、神の義となるためです」（IIコリ5:21）。
彼をあなたの解放者として受け入れなさい。罪の力からあなたを救い、罪過と罪の中に死んでいたあなたを生かしてくださる方として受け入れなさい。自分で自分を罪の力から解放しようなどとしてはなりません。信頼して彼にまかせなさい。
彼をあなたの主人として受け入れなさい。自分の人生の舵を自分でとろうとしてはなりません。あなたに対する彼の主権を無条件に認めなさい。それは最後に至るまで喜ばしき人生、全き明け渡しの人生です。もし、まだ彼に自分を明け渡しておらず、キリスト者生活において勝利したいと願う人がいるなら、神の前にひとり静まり、膝まづいて、「すべてはイエスのものです」、と云いなさい。
2. キリストを人々の前で告白しなさい。「ですから、わたしを人の前で認める者はみな、わたしも、天におられるわたしの父の前でその人を認めます」（マタイ10:32）。「人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです」（ロマ10:10）。キリストを告白していく人生こそ、全き救いの人生です。
3. みことばを学びなさい。「生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求めなさい。それによって成長…するためです」（Ｉペテ2:2）。神のみことばは魂の糧です。みことばは新しいいのちの養分です。みことばを軽視する者がキリスト者生活で勝利することはできません。キリスト者生活で進歩する人はみな、神のみことばで大いに養われている人々です。
4. 絶えず祈りなさい（Ｉテサ5:17）。キリスト者生活で勝利したい人は、祈りの生活を送らなくてはなりません。簡単なことです。始めさえすればいいのです。
祈りの時を定めなさい。ダビデとダニエルのように一日に三度祈るのは良い習慣です。「夕、朝、真昼、私は祈り、叫ぶ。すると主は私の声を聞いてくださる」（詩55:17）。「ダニエルは、その文書の署名がされたことを知って自分の家に帰った。彼の屋上の部屋の窓はエルサレムに向かってあいていた。彼は、いつものように、日に三度、ひざまずき、彼の神の前に祈り、感謝していた」（ダニ6:10）。感謝と祈りで一日を始めなさい。過去受けた特定の恵みの感謝と、その日の特定の必要への祈りをもって始めなさい。日中の喧噪と心労と誘惑の中で立ち止まり、感謝と祈りを捧げなさい。そして感謝と祈りで一日を閉じなさい。
特別な誘惑には、それが近づいてくるとき特別に祈るべきです。神を仰ぎ見続けなさい。一日中ひざまずいている必要はありませんが、心は常にひざまずいているべきです。
信仰生活で勝利したければ特に3つのことを祈り求めなくてはなりません。まず知恵。「あなたがたの中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は神に願いなさい」（ヤコ1:5）。次に力。「主を待ち望む者は新しく力を得る」（イザ40:31）。そして聖霊です。「天の父が、求める人たちに、どうして聖霊を下さらないことがありましょう」（ルカ11:13）。……
5. キリストのために進んで働きなさい。「だれでも持っている者は、与えられて豊かになり、持たない者は、持っているものまでも取り上げられるのです」（マタ25:29）。これは文脈によれば、持っているものを用いる者は、さらに多くを与えられるが、持っているものを遊ばせておく者は、持っているものすら失うということです。キリストのために奉仕するキリスト者、大小を問わず自分のタラントをキリストのために用いる者こそ、この地上ではキリスト者生活に進歩し、来たるべき世では、「よくやった。良い忠実なしもべだ。主人の喜びをともに喜んでくれ」、との声を聞く人です。
キリストのための奉仕を何か見つけ、それを行ないなさい。奉仕を探し求めなさい。それがトラクトを配ったり、人を誘うことでしかなくとも、行ないなさい。常にキリストのための奉仕を探し求めている人は、常にキリストから何らかの恵みを受け取るでしょう。
6. 惜しみなく献げなさい。「おおらかな人は肥える」（箴11:25）。「少しだけ蒔く者は、少しだけ刈り取り、豊かに蒔く者は、豊かに刈り取ります。神は、あなたがたが、常にすべてのことに満ち足りて、すべての良いわざにあふれる者となるために、あらゆる恵みをあふれるばかり与えることのできる方です」（IIコリ9:6、8）。キリスト者生活において勝利し、成長しようとする人にとって、惜しみなく献げることほど大切なことはまずありません。けちくさいキリスト者は決して成長できません。豊かに献げはじめた人が、キリスト者としてみるみるうちに成長していく姿は驚くほどです。
7. 前進し続けなさい。「兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕えたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです」（ピリ3:13、14)。
後に残してきた罪のことは忘れなさい。もしどこかでつまづき倒れるようなことがあっても、それで失望落胆してはなりません。すぐその罪を告白しなさい。神のみことばを信じなさい。「もし、私たちが自分の罪を言い表わすなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます」（Ｉヨハ1:9）。罪が赦されていることを信じなさい。解決した罪のことは忘れ、ひたすら前進しなさい。サタンはここで多くの不幸な魂を欺きます。過去の失敗や罪のことをいつまでもくよくよ悩ませるのがサタンです。
前になしとげたことや過去の勝利は忘れなさい。より高きをめざして前進しなさい。ここでもサタンは多くの人を欺き、より豊かないのちから遠ざけます。彼は私たちに、すでに得たもののことばかり考えさせ、自己満足させ、高ぶらせます。それで私たちの成長はとどこおり、後退さえするのです。私たちの前には常により高いものがあります。私たちが、「完全におとなになって、キリストの満ち満ちた身たけにまで達する」そのときまで、前進し続けなさい（エペ4:13）。